高級な完全ワイヤレスイヤホンといえばAirPods Pro(3万8800円)がライバルになるので、こちらと比較しながらPixel Buds Proの特徴や使用感を紹介します。 Pixel Buds Proの本体は意外に小さく、耳にフィットする豆のような形をしています。小さくて軽いので長時間つけていても違和感がないでしょう。今回は黒い「Charcoal」をレビューしていますが、Charcoal、Coral、Fog、Lemongrassの4色から選択できます。 気になるバッテリー駆動時間は、イヤホンのみで11時間、ケース併用で31時間です。アクティブノイズキャンセリング(ANC)をオンにしていると、イヤホンのみで7時間、ケース併用で20時間となります。とはいえ、駆動時間はかなり優れています。 AirPods Proは、本体のみで5時間、ケース併用で24時間以上となります。ANCをオンにすると、本体のみで4.5時間、ケース併用で18時間です。長い時間音楽を聴いていたい人は、Pixel Buds Proの駆動時間の長さが魅力でしょう。 このとき、スマホのBluetoothがオンでなければいけません。この機能に対応しないパソコンやiPhoneなどと組み合わせて利用する場合には、背面のペア設定ボタンを押します。あとは、それぞれ端末のBluetooth機能で接続します。 一昔前までは、iPhoneとAirPodsのペアリングがとても優れていましたが、だいぶ追いついてきた印象があります。 ANC機能はAirPods Proに勝るとも劣らないといえるでしょう。ただし、耳が詰まるような感じがやや強く感じられるので、苦手な人は気をつけてください。 ANCはオン・オフの切り替えが可能で、外音取り込みも利用できます。音質は、高級モデルらしく文句なしです。11ミリのダイナミックスピーカードライバを搭載しており、クセの少ない音質だと感じました。 このアプリでは、さまざまな設定がおこなえます。基本的には、Pixel Buds Proの本体をタップ・スワイプしたり長押ししたりすることで操作が可能です。ちなみに長押し操作の内容はカスタマイズできます。 スワイプで音量調整ができるのもなかなか便利です。ただし、トラック移動のダブルタップ、トリプルタップは慣れるまでは苦戦するかもしれません。 素晴らしいのが、マルチポイント接続に対応しているところでしょう。2台のデバイスと接続しておけば、メディアを再生したほうと接続を切り替えられます。 音質は好みの部分もありますが、引き分けと言っていいでしょう。ノイズキャンセリングはどちらも優れていますが、あとから登場したPixel Buds Proのほうが、より“消える”ように感じられました。AirPods Proは、耳を澄ますとファンの音が聞こえましたが、Pixel Buds Proは完全に消えたので驚きました。ただ効果が高い分、耳が詰まるような印象がある人もいそうです。 ただし、価格以上にデバイスの対応が懸念されます。Pixel Buds ProはAndroidスマホ、AirPods ProはiPhoneと使っていないと機能が快適に利用できません。それぞれカスタマイズできるアプリが対応OSにしかないのです。そのため、メインで使っているスマホのOSも決め手の一つとなります。 両方のデバイスで使い分けたい人は、どちらにも設定アプリがリリースされているソニーなどの完全ワイヤレスイヤホンを手に入れるほうが快適でしょう。