おサイフケータイに対応しているAndroidスマホでは、「モバイルSuica」「Google Pay」「楽天ペイ」でSuica発行やチャージなどができます。スマホでSuicaを管理すれば、残高確認やチャージをする際に、駅の券売機などを利用する必要がなくなるので大変便利です。 本記事ではモバイルSuicaを軸に、AndroidスマホにおけるSuicaの使い方やできることをわかりやすく解説します。

AndroidスマホでSuicaを利用するには?

AndroidスマホでSuicaを使うには、「モバイルSuica」「Google Pay」「楽天ペイ」の3つの選択肢があります。それぞれの利用方法で、できること・できないことが異なるため特徴を表にまとめました。

  • クレジットカードの登録が必要

モバイルSuicaで使う

JR東日本による「モバイルSuica」アプリを利用する方法です。公式のアプリというだけあって、3つの選択肢のなかでも利用できる機能が最も多く用意されています。Androidスマホで初めてSuicaを利用するという人は、基本的な機能がすべて揃っているモバイルSuicaアプリから始めてみましょう。 なお、本記事ではモバイルSuicaを利用した場合の使い方を解説しています。

Google Payで使う

Google Payは、Googleアカウントで電子決済サービスやポイントカードを登録して管理できるサービスで、Suicaもサポートしています。他の決済サービスやポイントカードとまとめてSuicaも管理したい、という人に向いています。 1円単位でのチャージやリマインダーといった、モバイルSuicaアプリにはない機能に対応する一方で、グリーン券の購入や端末紛失時の再発行などの機能は利用できません。

楽天ペイで使う

スマホ決済サービスの「楽天ペイ」上でもSuicaの発行・利用ができます。楽天ペイでのSuica利用のメリットといえば、楽天ポイントでしょう。楽天カードや楽天モバイルなど、「楽天経済圏」でポイントをたくさん貯めている人におすすめです。 楽天カードからのチャージで、200円につき1ポイントずつ楽天ポイントが付与されます。また、すでに貯まっている楽天ポイントからSuicaの残高をチャージすることも可能です。 ポイントの観点からは非常に良いサービスですが、Suica自体の機能として見ると定期券の発行ができなかったり、利用履歴が前日分までしか見られなかったりと少し物足りない部分もあります。 楽天ポイントのおトクな貯め方 徹底ガイド──還元率アップ技やキャンペーン攻略など

モバイルSuicaに会員登録してSuicaを発行する

実際にAndroidスマホでSuicaを発行してみましょう。ここでは前述の3つの手段から「モバイルSuica」アプリでの方法を紹介します。

スマホでSuicaを発行する手順

AndroidスマホでSuicaを利用するには、「モバイルSuica」アプリが必要です。Google Playストアからインストールしてください。

1「モバイルSuica」アプリを起動し、利用規約に同意する

「モバイルSuica」アプリを利用するためには、会員登録が必須です。 今回は、新たに会員登録をしてカードを発行するため、[新規会員登録]を選択します。Suicaの利用規約が表示されるので確認のうえ、[同意して会員登録する]をタップしてください。

2メールアドレスでコード認証をする

会員登録に使用するメールアドレスを入力し、[メール送信]をタップすると確認コードが送信されてきます。この確認コードを次の画面で入力し、[次へ]を選択します。

3パスワードを設定する

ログインのためのパスワードを入力して設定します。パスワードは、「英字大文字」「英字小文字」「数字」から2種類以上を混在させる必要があります。

4ユーザー情報を入力する

続いて、ユーザー情報を入力します。名前や生年月日、性別などを入力したら[次へ]をタップし、次の画面で入力内容を確認して[次へ]を選択しましょう。

5支払い用のクレジットカードを登録する

Suicaへのチャージにクレジットカードを利用する場合は「クレジットカードを登録する」を、Google Payからチャージをする場合は「クレジットカードを登録しない」を選択します。 今回はクレジットカードを支払い方法として登録します。

登録したいクレジットカードの番号や有効期限、セキュリティコードを入力し、[次へ]をタップ。入力したカード情報に誤りがないか確認したら、[登録する]を選択します。

6Suicaカードの取り込みの有無を選択する

最後にSuicaカードの取り込みをするか訊かれます。手持ちのSuicaカードをモバイルSuica内に取り込みたい場合は、「モバイルSuicaに取り込む」を選択します。 今回はアプリ上で新たにSuicaを発行するため、「取り込まない/Suicaカードを持っていない」を選択します。

これで、モバイルSuicaでの会員登録は完了です。「会員登録が完了しました。」という画面が表示されたら、[OK]を選択します。

7おサイフケータイでSuicaをメインカードに設定する

モバイルSuicaの会員登録後に、おサイフケータイでのメインカード設定が必要です。おサイフケータイでのメインカード設定を促すメッセージが表示されたら、[アプリを起動]を選択しておサイフケータイアプリを起動します。 すでに他のカードをおサイフケータイで「メインカード」に設定している場合は、[メインカードにする]をタップしてSuicaをメインカードに設定します。 なお、おサイフケータイにカードが1枚もない場合は、新規作成したSuicaが自動的にメインカードに設定されます。

複数枚のSuica登録もできる

モバイルSuicaアプリでは、2枚以上のSuicaを発行・管理できます。ただし、2枚以上のSuicaが発行できる機種は限られており、現時点ではまだ多くの機種が1枚のみの対応となっています。 Suicaをメインカードに設定しなくても利用は可能ですが、改札やコンビニなどでの支払い時にいちいちおサイフケータイアプリを起動して支払いをしなければなりません。支払いの即時性が求められるSuicaの性質上、優先的にメインカードに設定しておくことをおすすめします。 2枚以上のSuicaが発行できる機種については、下記のJR東日本による資料を参照してください。 モバイルSuica・PASMO対応機種一覧(PDF)

モバイルSuicaで残高をチャージする方法

モバイルSuicaで決済をするには、事前のチャージが必須です。ここでは基本となる、アプリ上でのチャージ(クレジットカード経由)の方法を解説します。また、オートチャージの条件などについても紹介しています。

「入金」をタップして金額を選択するだけ

実際にSuicaを利用するには、残高をチャージする必要があります。モバイルSuicaには、登録したクレジットカードかGoogle Payから残高をチャージできます。

モバイルSuicaアプリを開き、[入金(チャージ)]をタップすると、「1000円」「2000円」「3000円」「5000円」のチャージ金額がメニューで表示されます。

[その他]を選択すると、メニューに表示されている以外の金額のチャージが可能です。

今回は「その他」から500円分をチャージすることにしました。チャージ金額を選択した状態で、クレジットカード(登録した場合)かGoogle Payのどちらかを選択し、[入金(チャージ)]をタップするとチャージが完了します。

モバイルSuicaのメイン画面に戻ると、選択した金額分が残高としてチャージされているのが確認できます。

なお、モバイルSuicaアプリには「ちょうどチャージ」機能が搭載されています。この機能を使うと、選択した金額ぴったりになるように残高がチャージされます。 たとえば、モバイルSuicaの残高が100円残っている場合に、「ちょうどチャージ」で入金後の金額を1000円に指定すると、900円分がチャージされるというわけです。常に一定の残高をチャージしておきたいときに活用できるでしょう。

オートチャージや現金チャージも可能

モバイルSuicaへのチャージ方法は、アプリからのチャージが基本ですが、オートチャージや現金でのチャージにも対応しています。

オートチャージができるのは「ビューカード」のみ オートチャージは、改札への入出場時に残高が一定額以下のときに、設定した金額をモバイルSuicaにチャージできる機能です。 チャージの手間や、改札での足止めを防げる便利機能ですが、オートチャージが利用できるのはJR東日本の発行するクレジットカード「ビューカード」をモバイルSuicaの決済カードに設定している場合のみです。ビューカード以外のクレジットカードでは、オートチャージ機能は使えません。ビューカードは524円(税込)の年会費が必要です(初年度は無料)。 ビューカード また現金チャージは、「NEWDAYS」や「セブンイレブン」「ローソン」「イオン」などのコンビニ・スーパーや、モバイルSuica対応のチャージ機、セブン銀行ATMでおこなえます。クレジットカードを登録せずにモバイルSuicaを利用する場合は、いずれかの方法で現金によるチャージが必要となります。

モバイルSuicaの使い方(支払い・予約・購入など)

モバイルSuicaでは、改札の入出場やコンビニなどでの決済だけでなく、新幹線の予約・購入や定期券・Suicaグリーン券の購入も可能です。

電子マネー支払いはカードタイプと同じ

モバイルSuicaにチャージした残高で、改札の入出場をするときやコンビニ・自販機などでの決済をするときは、カード式のSuicaの使用方法とほとんど変わりません。自身のスマホをリーダー機器にかざすだけでOKです(おサイフケータイでメインカードに設定されている必要あり)。

本体裏面にかざす位置を表すマークが付いている場合も リーダーにかざすときは、スマホの上半分あたりが読み取り部と重なるようにするとよいでしょう。ただし、機種によってFeliCa用のアンテナが搭載されている位置が異なるので、事前の確認をおすすめします。

新幹線の予約・購入

モバイルSuicaを利用すれば、「タッチでGo! 新幹線」や「スマートEX」で新幹線の座席予約・乗車券購入ができます。新幹線を使った移動をよくする人は、モバイルSuicaに一本化することでチケット購入の手間や時間を大幅に短縮できるでしょう。 なお、モバイルSuicaから新幹線の予約・購入サービスを使うには、それぞれのサービスでの会員登録が必要となります。 タッチでGo!新幹線:JR東日本スマートEX:JR東海・JR西日本

定期券やSuicaグリーン券の購入

モバイルSuicaでは通常のSuicaに加えて、Suica定期券を発行して利用することも可能です。通勤用とプライベート用で別々のSuicaカードを使い分けるよりも、スマホ1台でまとめて管理できたほうが利便性も高まります。 また、湘南新宿ラインや高崎線といった普通列車グリーン車もモバイルSuicaなら利用できます。駅の券売機に並ばなくても、スマホから気軽にグリーン車の座席を購入できます。仕事帰りなど疲労時の移動でちょっとグリーン車に乗りたいときなど、スポットでのグリーン車利用でも活用できそうです。 検証したモバイルSuicaのバージョン:6.0.5

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