Androidスマホを利用するうえで、月のモバイルデータ通信量が足りなくなってしまった経験がある人は少なくないでしょう。ギガ不足になってしまうと速度制限がかかってしまい、SNSや動画配信サービスを楽しめなくなってしまいます。 そこで本記事では、Androidスマホのモバイルデータ通信量を節約する8つの主な方法を紹介します。手軽に試せる方法から紹介しているので、ぜひ試してみてください。

【節約する前に】使用したモバイルデータ通信量を確認する

Androidスマホのモバイルデータ通信量を節約する前に、自分がどれくらいのモバイルデータ通信量を使用したのかを確認しておきましょう。 モバイルデータ通信量を節約する手段を講じると、一部の機能が制限されたり画像・動画の画質が落ちたりと何かしらの制約を強いられることがあります。 契約しているプランの上限まで余裕があるような状況であれば、無理してモバイルデータ通信量を節約する必要はないかもしれません。 Androidスマホのモバイルデータ通信量を確認する方法については、以下の記事を参照してみてください。

1. Wi-Fi通信を利用する

モバイルデータ通信量を節約するうえで最も簡単な方法は、Wi-Fi通信を利用することです。Wi-Fi環境下にいれば、モバイルデータ通信量を消費せずに済みます。 アプリのダウンロードや動画配信サービスの視聴などはモバイルデータ通信量を多く消費するため、Wi-Fiのある環境で利用するのがいいでしょう。 自宅にWi-Fi環境がない人でも、最近ではカフェや飲食店などに設置されているWi-Fiを無料で利用できる場合があります。 AndroidスマホをWi-Fi(無線LAN)に接続する方法カフェなどの無料Wi-Fiスポットを使い倒す方法、便利アプリの活用やセキュリティ上の注意点も

2. 機内モードをオンにする/モバイルデータ通信をオフにする

左:機内モードがオンの状態右:モバイルデータ通信がオフの状態 機内モードとモバイルデータ通信機能を設定するには、まず画面上部から下にスワイプしてクイック設定パネルを表示します。飛行機マークの[機内モード]をタップすれば機内モードがオンに、[モバイルデータ]をタップすればモバイルデータ通信がオフになります。 わざわざ「機内モード」にする6つのメリット【iPhone/Android】 当然といえば当然ですが、スマホがモバイルデータ通信をできないように設定してしまえば、モバイルデータ通信量を消費することはありません。 機内モードをオンにする、あるいはモバイルデータ通信機能をオフにすれば、モバイルデータ通信は接続されなくなります。 機内モードをオンにすると、音声通話(110番などの緊急連絡を除く)とモバイルデータ通信ができなくなります。モバイルデータ通信機能をオフにすると、モバイルデータ通信(4G/LTE/3G通信)ができなくなります(音声通話は利用可能)。 いずれも携帯電話回線を通じたデータ通信ができなくなるだけなので、Wi-Fiに接続することさえできれば、いつもどおりインターネットなどを利用できます。 この2つの手段は、モバイルデータ通信を絶対にできないようにしたいときに有効です。モバイルデータ通信量が多すぎて通信速度制限がかけれられそうな月末や、データローミングによる高額請求(パケ死)を回避したい海外旅行中のスマホ利用の際に、頼もしい味方となってくれるでしょう。

3. 自動アップデートをオフにする/Wi-Fi接続時のみのアップデートにする

Androidアプリは自動でアップデートされるようにデフォルトで設定されています。つまり、自分が意図しない間に、アプリのアップデートにモバイルデータ通信が使用されているかもしれないということです。アプリのアップデートには意外と多くのデータ通信量が使用されるため、注意が必要です。 モバイルデータ通信量を節約するには、アプリの自動アップデートをオフに設定するか、Wi-Fi接続時のみアップデートするように設定しておきましょう。具体的なやり方は、下記記事で詳しく解説しています。

4. アプリのデータ通信設定を変更する

モバイルデータ通信量の節約には、個々のアプリの設定の見直しが欠かせません。 ここで紹介しているアプリはほんの一例。モバイルデータ通信量を節約できる設定があるアプリは他にもあるので、よく利用するアプリの設定を調べてみるといいでしょう。

LINE

LINEの場合、写真と動画の設定を変更するとモバイルデータ通信量を節約できます。 主な手段は、送信する写真の画質を落とす、写真の自動ダウンロードをオフにする、動画の自動再生をWi-Fi環境下のみにする、といった方法です。

ホームタブから設定ボタン[]→[写真と動画]と進み、各項目を設定するだけです。

Instagram

Instagramではデータ節約モードを設定できます。データ節約モードを有効にすると、動画が自動読み込みされず、画像や動画の画質も落ちます。

設定するには、アカウントタブから[]→[設定]→[アカウント]→[モバイルデータの使用]の順で進み、[データ節約モード]をオンにするだけです。 データ節約モードをオンにすると、[高画質メディア]の読み込みを「オフ」「Wi-Fiのみ」「モバイルデータ+Wi-Fi」から選択できるようになります。 「オフ」を選択すると、高画質メディアは表示されません。「Wi-Fiのみ」を選択するとWi-Fiに接続されている場合のみ、「モバイルデータ+Wi-Fi」を選択するとモバイルデータ通信またはWi-Fiに接続されている場合に高画質メディアが表示されます。

Twitter

Twitterでは、「データセーバー」の設定が可能です。データセーバーを設定すると動画は自動再生されず、画像は低画質で表示されます。

設定するには左上のプロフィールアイコン→[設定とプライバシー]→[データ利用の設定]と進みます。データセーバーを有効にする場合は[データセーバー]にチェックを入れましょう。 データセーバーを設定しない場合、画像や動画の画質および動画の自動再生に関する設定が可能です。 画像の[高画質画像]、動画の[高画質動画]および[動画の自動再生]をタップすると、それぞれ「モバイルデータ通信とWi-Fi接続時」「Wi-Fi接続時のみ」「オフ」から選択できます。 「モバイルデータ通信とWi-Fi接続時」を選択すると、モバイルデータ通信とWi-Fi接続時に高画質メディアが表示されます。「Wi-Fi接続時のみ」を選択するとWi-Fi接続時のみ高画質メディアが表示・再生され、オフにすると高画質メディアは表示されません。

Facebook

Facebookでは、表示される画像サイズの縮小および動画の自動再生をオフにする「データ節約モード」を設定できます。また、写真・動画のアップロード画質を下げることでモバイルデータ通信量を節約することも可能です。

データ節約モードを設定するには、[]→[設定とプライバシー]→[データ節約モード]の順で進み、[データ節約モード]をオンにするだけです。 [Wi-Fi接続時にデータ節約モードをオフにする]をオンにすると、Wi-Fi環境下ではデータ節約モードが自動的にオフになります。

写真・動画のアップロード画質を下げるには、[]→[設定とプライバシー]→[設定]→[メディアと連絡先]と進み、[HD写真をアップロード]と[HD動画をアップロード]をそれぞれオフにするだけです。

YouTube

YouTubeをよく利用する人は、HD動画の再生をWi-Fi接続時のみに限定するのがいいでしょう。

右上のアカウントアイコン→[設定]→[全般]→[モバイルデータの上限設定]をオンにすれば設定完了です。

[マイアイテム]タブ→[](設定ボタン)→[ストリーミングおよびダウンロード]と進み、[Wi-Fiのみでダウンロード]または[Wi-Fiのみでストリーミング]をオンにするだけです。 また、[ストリーミングの品質]および[ダウンロードの質]も設定できます。

Netflix(ネットフリックス)

Netflixでは、動画をストリーミング再生する際の「モバイルデータ使用量」を設定できます。

設定するにはその他タブ[]から[アプリ設定]を選択。「動画再生」の[モバイルデータ使用量]をタップします。 [自動設定]がオンになっていると、アプリ側でデータ使用量と画質のバランスを考慮した設定が選択されます。そのほか、動画再生の設定を[Wi-Fiのみ][データ使用量:少][データ使用量:多]から選択できます。 動画のダウンロードをWi-Fiのみに設定したり、ダウンロードの画質を下げたりすることもできます。

Hulu(フールー)

Huluでは、通信量を20%〜50%削減できる「アドバンストモード」を設定できます。通信量を削減しながら画質を維持できますが、視聴機器によっては再生が不安定になることもあります。

設定するには、[設定]タブ→[アプリ設定]と進み、[アドバンストモード]をオンにするだけです。 また、ダウンロード時の画質設定も可能。Wi-Fi接続時のみダウンロードする際は、[Wi-Fi接続時だけ有効]をオンにしましょう。

DAZN(ダゾーン)

DAZNでは再生する動画の画質を下げることでモバイルデータ通信量の節約が可能です。

メニューボタン[]→[設定]と進み、[3G/4G/LTEの通信量を節約]をオンにすれば設定完了です。 ダウンロードの[Wifiのみ]をオンにすれば、動画のダウンロードをWi-Fi接続時のみに制限できます。

5. Googleアカウントとの自動同期をオフにする

Androidアプリの中には、自動的にGoogleアカウントと同期されるようにデフォルトで設定されているものもあります。同期することでアプリのデータが更新されます。 同期にはモバイルデータ通信が使用されているため、自動同期をオフにすることでモバイルデータ通信量を節約できます。 ここではPixel 3aを例に、Googleアカウントとの自動同期をオフにする方法を解説します。機種により操作方法が若干異なる場合がありますが、おおよそは同じです。

Googleアカウントとの自動同期をオフにするには、設定アプリから[アカウント](機種によっては[アカウントとバックアップ]や[ユーザーとアカウント]などの項目名)を選択し、[自動的にデータを同期]をオフにするだけです。

左:注意事項を確認右:自動同期がオフになった 「データ自動同期をOFFにしますか?」という確認画面が表示されるので、注意事項を確認したうえで[OK]をタップしてください。これで自動同期をオフにする設定は完了です。

6. データセーバーを利用する

手動で同期するには、「アカウント」の画面で同期したいアカウントを選択→[アカウントの同期]→同期したいアプリをタップ、という手順で操作してください。 データセーバー機能は、モバイルデータ通信量を節約できるAndroidスマホの機能のひとつです。データセーバーを利用すれば、Wi-Fi接続時のみバックグラウンドでのデータ通信が実行されるようになり、モバイルデータ通信量の削減につながります。 通常、アプリは自動アップデートやデータの同期、位置情報の取得、新着メッセージの取得などのためにアプリを利用していない間でも(バックグラウンドでも)データ通信をおこなっていることがあります。そのため、ユーザーが意図していない間にモバイルデータ通信量を消費してしまうことがあるわけです。 データセーバー機能はモバイルデータ通信量を節約できる一方、アプリがバックグラウンドで正常に動作しない可能性もあるといった注意点もあります。詳細については以下の記事で解説しています。

7. アプリのバックグラウンド通信を個別にオフにする

アプリのバックグラウンドでのデータ通信は、データセーバーを利用する以外にも、アプリごとに無効にすることもできます。 バックグラウンドでのデータ通信が頻繁に実行されているアプリの設定で[バックグラウンドデータ]をオフにすれば、モバイルデータ通信量の節約につながります。その代わり、そのアプリの使い勝手に支障をきたすおそれがある点に注意してください。 アプリのバックグラウンドでのデータ通信を無効にする方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

8. データ上限・警告を設定する

左:設定したデータ上限に達するとモバイルデータ通信が一時停止する右:設定したデータ警告の通信量に達した際の警告文 一部のAndroidスマホでは、モバイルデータ通信量が一定量に達した際に、モバイルデータ通信を一時的にオフにしたり、警告文を表示したりすることができます。ユーザー自身で1カ月あたりのモバイルデータ通信量の上限を決めることで、モバイルデータ通信の使い過ぎ防止につながります。 データ上限を設定した場合、ユーザーが設定したモバイルデータ通信量に達するとモバイルデータ通信が無効となり、インターネット接続ができなくなります。ただし完全にモバイルデータ通信を接続できなくなったわけではなく、データ上限を解除すれば再びモバイルデータ通信を利用できます。 また、データ警告を設定すると、ユーザーが設定したモバイルデータ通信量に達した際に「◯MBのデータを使用しました」などといった警告文を表示してくれるため、モバイルデータ通信量を使いすぎないように心がけることができます。 データ上限・警告の設定はすべてのAndroidスマホで設定できるわけではなく、PixelシリーズやXperia 5など一部の端末のみ設定できる機能です。詳細については、以下の記事を参照してください。